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「疾病管理ハンドブック」12月17日発売

「疾病管理ハンドブック」12月17日発売

株式会社同人社発行の最初の一冊が12月17日発売されました。


本書は今 アメリカの医療界で急速に発展しているDisease Management(疾病管理)の 最新のありかたについて具体的詳細かつ平易に紹介した本の翻訳書です。原題はDisease Manager’s Handbookです。アメリカにおいてもDisease Managerが法的に認知された職 種になっているわけではありません。医師、保健師、看護師、ナースプラクティショナー、 薬剤師、栄養士等が保健医療を担う主要な職種であることに変わりはありません。しかし このような人達が職種を超えてDisease Managementに取り組んでいてその数は間もなく 1万人に達しようとしています。

今年2007年9月16日〜19日アメリカ、ラスべガスで開かれたDMLF(Disease  Management Leadership Forum)の会議が開かれましたが、大会議場が一杯になる盛 況でした。

名前が示すとおりに、慢性疾患を管理する専門職で看護師、ナースプラクティショナー、 薬剤師、栄養士、健康教育指導者、運動指導者、医師そして健康管理企業のIT専門職、統 計専門家、ビジネスマン等、実に多様な人々が参加していました。

アメリカも日本も医療費の高騰は大きな社会、政治問題ですが、なかでも慢性疾患(主と して生活習慣病)の増大が医療費高騰の大きな原因となっています。そこで糖尿病、肥満、 高血圧、高脂血症、喘息、うつ病などの長期慢性疾患患者を個別にかつ集団的にコントロ ールしつつ、患者個人を支援することで医療費節減につなげようというものです。

厚生労働省が来年からスタートさせようとしている特定健診、特定保健指導と似ていると 思いませんか。

そうです。アメリカらしくはっきりとマネージメントと言う通り具体的な成果を求めて電 話カウンセリング、訪問指導、文書指導などを行うマネージメントプログラムです。厚生 労働省の方針にもとづいて健保:国保などが義務として行う日本型保健指導に比較して、 アメリカのDisease Managementは現場の実際のニーズから発生し、発展してきたリア リティと強さがあります。ですから、其のあり様は日々、月々、年々変化し発展している ようです。

保健師、看護師、薬剤師、栄養士が中心的役割を担い、Disease Managerという新しいプ ロフェッションを創造することを期待して本書を発行します。

本書はDisease Managementを正面から取り上げた本としては日本で第一号です。弊社 はそれを誇りとしますが、最近損保ジャパン総合研究所が編集して東京大学出版会から発行さ れた本もDisease Managementに多くのページを割いて紹介していますから参考になり ます。本書出版の意義を理解し、賛同してくださり、かつ訳文の監修をしてくださった斯 界の最高権威である高原亮冶(元厚生省健康局長)福井次矢(聖路加病院院長)両先生に 感謝します。

本書は看護教育、栄養士教育、臨床薬剤師教育、公衆衛生、保健指導などに携わる、幅の 広い専門職にとっての必読書です。大学などの教育機関では副読本として活用されること が期待されます。

(大渡肇)