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「少年事件 おとなは何ができるか」について
■ 「少年事件 おとなは何ができるか」書籍情報
少年事件 著者:山崎晃資 石橋昭良 朝倉喬司 著者:神谷信行 竹花豊 松田文雄 定価:本体価格1800円+消費税 判型:A5判 232ページ 2色刷り 発行:2008年07月10日 ISBN:978-4-904150-01-6 発行人:大渡 肇 発行所:株式会社 同人社 |
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内容紹介 |
深刻化する実態とその背景を理解し、 おとなが何ができるかを考える 平成18年12月2〜3日、明治安田こころの健康財団は、
児童思春期講座「少年事件の予防と対応―現代の青少年をどのように理解するか―」を開催した。
その講座のパンフレットに筆者は、『この1年の間にも、「山口県高校爆破事件」(2005年6月)、
「母親毒殺未遂事件」(2005年10月)、「秋田小1男児殺害事件」(2006年5月)などが次々と起きた。
子どもが加害者であることもあり、被害者であることもある。
誰しもがすべての子どもの幸せを希求しているにもかかわらず、
現代社会には子ども達を犯罪に巻き込む環境的要因が氾濫している。
わが国の将来を担うべき子ども達の健全な育成をいかに実効性をもって行うことができるのかが厳しく問い直されている』
と書いた。
当日は、サイコロジスト、ケースワーカー、学校教職員、医師などの他に、
都道府県警察本部の関係者の方々に、定員をはるかに超えて全国から多数集まって頂いた。
「少年事件」を巡るさまざまな議論が展開され、質疑応答も活発であった。
全国の関係者が、少年事件への対応に苦慮していることが実感された。
講師の間から、この講座の講演記録を是非出版したいという提案がなされ、
大幅な加筆・訂正をして頂いて完成したのが本書である。
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目 次 |
まえがき 現代に生きる子ども達 (目白大学人間学部教授 山崎 晃資) __「いじめ」問題 日本の社会病理・家族病理の象徴 __しばしば起きる少年事件 __酒鬼薔薇聖斗事件 『少年裁判官ノオト』から __少年事件から見えてくるもの __児童精神科外来で出会う子ども達 __モンスター・ペアレント ここまできた親子関係 __最近の大学生の規範意識 __子ども社会のコミュニケーション 子どもたちの携帯電話依存症 少年非行の現状と支援の課題 (元警視庁少年育成課副参事 石橋 昭良) __統計から見た少年非行の推移 __最近の事件や事例から __非行少年への支援の課題 現代の青少年は何を訴えようとしているのか (ノンフィクションライター 朝倉 喬司) 少年事件の裏側にあるもの (神谷信行法律事務所 神谷 信行) __子どもたちの「事件」を正しく見る __最近の事件から窺えること __子どもの変化の背景にある「三つの空洞化」 __「自己愛時代」における「携帯・ネット」のコミュニケーション __「悲しむ力」の喪失 __子どもの「心の空洞」を埋める営み __犯した罪に向きあう道 少年事件にどう対応することができるか (元警察庁生活安全局長 竹花 豊) __広島の暴走族問題をどう理解し、対応したか __さまざまな迷い道にいる少年にどう対応するか __子どもを惑わす大人社会のあり方を改善する __希望を抱かせる蠢動 少年事件から垣間見える思春期のこころ (松田病院理事長 松田 文雄) __私のバックグラウンドについて __青少年犯罪に関連した子どもたちとの出会い __子どもの問題行動について __医療と司法の連携 __思春期とのかかわりを考える 索引 |